暖房を何時切るか
AB(なかほど)

  

それはずっと先かもしれないし、
もうすぐかもしれない
  


もうすっかり
といいかけてやめた
暖房は何時点けたか記憶もないけど
まだひざをかかえたまま
あの日が見えそうで見えない僕らは
窓の外の景色がもういいよ
もういいよというまで
待ち続ける



雪降るげん

魂がここにもどるまで
君のんもわしのんも
ここにもどるまで
降りて来るんを待っとるげん
ほやから消さんどいて え
ただ一個の細胞から生まれて え
世界んすべてにつながって え
やがて跡形なくなるまで溶けてゆくじぃ
ほんで え
魂がここにもどってくるじぃ



まだ なんか

あんたのこころの中でくすぶっとる真実が
うそにならんように、うそにならんようにて
わしはただただ願うしかないんかいの
あんたのゆわはる正義てなんの事や
それで誰の魂が救われるゆうんか
自分の魂も冷めてまうんやないか
ほんでもあんたにもわしにも
まだ消されへんぬくもりがあるんやないか
消したらあかんもんが

その胸に問うてみ
わしもよくよく考えてみるわ



消さないで
消さないで
空を見上げて自分の中の Fire bird が
やがて翼をひろげる
その時まで

それはずっと先かもしれないし、
もうすぐかもしれない
  

  




即興ゴルコンダより


自由詩 暖房を何時切るか Copyright AB(なかほど) 2018-01-28 20:30:35
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