魔の一夜
坂本瞳子

鳥のそれのように
美しい瞳を輝かせて
指先に炎を灯す

そうやって
この冷え切った身体を
温めるふりをして
取り憑くつもりか

まあそれもいい
この人里離れた山の麓
あばら家で
一人きりで朽ちるよりも
幻だろうと
魔物だろうと
ぬくもりに包まれたい
ほんの束の間であろうとも


自由詩 魔の一夜 Copyright 坂本瞳子 2018-01-22 13:32:48
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