草稿⑥
よーかん

第六章

話を変えよう。現在に戻す。
結局、終わったことはそれまでのこと。
まあ。
疲れたな、正直。
ヒトを避けていたわけではないけれど、そんな風にワザワザ自分から避けたりしてきた訳ではないけれど。ただ、こうやって画面を見て書くことをまた始めると、自分の全てがいかに誤魔化しだったか、浮き彫りになって、欺瞞とか、そういう漢字もエンター・一発で出て来るから、デルのグーグルノートでも。だから、こうして、また書く。ここのフォーラムの人たちの幾人かが、ボクの嘘と本音の垣根を見透かしてくれる気がしてるから。
これから、最後の寒波が来て、たぶん一度は大雪が降る。
こまるのは出先の現場近くのコインパーキングが道路から一段上の狭い場所だったりして、帰るか、そこで泊まるかって状態にもなりかねないこと。でも、実は、そんなのは、大したことではないから、オレだって、ほら、仕事なんて、なくなっても死にやしないの知っているから。
でも、これから、最後の寒波が必ず来る。とっくにスタッドレスに履き替えているけど。
なんで、あんなオンナの笑顔に、オレは逃げてしまったんだろうか。
子供がすでに高校生で塾と言うより予備校通いの、そういう正しい女性と。旦那はちゃんとスーツ着て、武蔵野線で西船で乗り継いでいる。そういう社会の正規社員なオンナと。そんな人達とは、まったく接点ないから。接点持ちたいなんて思ったことないから。
避けていたわけではないけれど。
結局。最後の寒波さえ、なんとかなれば、オレも、あのオンナも、またいつもの感じに戻るはず。彼女はそれさえ気づけないでいるのだけれど。
尻の大きさを、オンナ達は気にしすぎている。
体のラインが自分の未来を決定すると思い込んでいる。
褒められると。褒められて、初めてやっと気楽になれる。
幸せな女性は、相手の幸せを優先している。それは、たぶん真実。
その幸せをしっかりと一緒に守っていける、パートナーを持っている。お互いが幸せに生きていくために、当たり前の日常を繰り返していけて、そういう生活を守っていく決意を維持し続けている。細かいことなど、相手に求めていない。依存しているのは、そうだけれど、自分ではない何かに自分の時間をしっかりと使う日々が、彼女達を不思議なことに不満から開放しているように思える。だから、なんとなくいつでも、軽やかで幸せでいられる。そういうヒトがこの世には、想像以上に沢山いるのを、不幸なオトコもオンナも気づけないでいる。

それはでも、夫が今を諦める前で。子供がまだ、母を、赤の他人だと思い込む前の話か。

不幸の始まりは、 自分が今ではなく、今以外の時間のことばかり考えてしまうこと。
なのかもしれない。

自分の幸せだけのために。

最後の寒波のど真ん中で、オレは心からキミたちに、ありがとうと、すまなかったと、伝えようと思っている。





自由詩 草稿⑥ Copyright よーかん 2018-01-21 02:31:23
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