むらさきの階段と夜の歩道
吉岡ペペロ

むらさきの階段を羽をつけて降りていく

対峙するおとこと女はスーパームーンに

みじん切りにされて光や電子や素粒子に

観察者はどこにいってしまったのだろう

夜の歩道を老人が自転車で疾走している


世界は繋がってなどいない

見ているところだけの存在

命が錯覚おこしているだけ

それが生きている肌ざわり


むらさきの階段を羽をつけて降りていく

対峙するおとこと女はスーパームーンに

みじん切りにされて光や電子や素粒子に

観察者はどこにいってしまったのだろう

夜の歩道を老人が自転車で疾走している







自由詩 むらさきの階段と夜の歩道 Copyright 吉岡ペペロ 2018-01-02 22:49:28
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