そんなこと
坂本瞳子

良く晴れた朝は
心が軋む

今日という一日を
どう過ごすのか
期待と不安が入り乱れ
一歩を踏み出す勇気が
そう簡単には出てこない

いっそのこと
部屋の中に
引き篭もっていようかとさえ思う

それでも外に出るのは
ただ無駄に時間を過ごしたい
そんな理由かもしれない

ただ歩くという行為で
なにかを満たそうとしている
そんなことかもしれない

未知との遭遇
懐かしい笑顔
思いがけない優しさ
不幸の欠片
奇跡の誕生
そんなものを求めているのではなく

ただ過ぎゆく時間を
ただ感じてみたいのかもしれない

聞こえたのは
心の歪みではなくて
扉が開くところだったのかと
そんな風にさえ思う


自由詩 そんなこと Copyright 坂本瞳子 2017-12-23 09:21:57
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