単純
ハバネロバンザイ

「死にたい」とか
「泣きたい」とか
「消えてしまいたい」とか

いつも思っていたころは
そんなに辛くもなく
本当に何もかも諦めていたから
平気だったのに

今はなんでだろう
そういう気持ちが湧いてくること
そのものが辛い

なんでこの気持ちをずっと
忘れていられたのか
見ないふりをしていただけなのか

個性は肉体にのみ宿るものだ
といったのは誰だったか

だとすれば
死ぬまで自由になれない気がするな

羽いらない
翼いらない
ひれいらない
魔法もいらない

大量のハバネロを詰め込まれて
延々と咀嚼し続ける呪いにでも
かかって

辛い以外何も考えられず
脳から真っ赤な液体を
吹き出しながら
溶けてしまえばいい




自由詩 単純 Copyright ハバネロバンザイ 2017-12-17 01:17:56
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