ねがい
eimi38


掬い上げた海に
映った空の
始まりは青く
終わりは赤く
染まる肌の
向こうに広がる世界を
掌で覆う

ねむり
(ひと時の安らぎ)
めざめ
(繰り返す争い)
いとなみの波を超えた
水平線の先にあるどこかに
辿り着いてまた
昇る太陽を見上げて
目を瞑る

(生まれたからって憎しみを知る必要はないよ)

支配を
捻じ曲げる
言葉の意味
世界の理
天地を違える
重力に抗う
それを奇跡だと
伝えたい

(私を書き換えているところ)

古い紙の
辞書を破って
火にくべる
積み上げてきた真実に
別れを告げる時
涙が込み上げても
それは
喪失じゃない

震える指先
怖いよ
でも
明日も一緒に
いたいから


自由詩 ねがい Copyright eimi38 2017-12-16 18:11:22
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