枯葉の先に
藤鈴呼


動き出す為に必要な何かと
語り始める為に必要な何かを掛け合わせて
世界に一つぽっきりの 暗号を作った
その言葉は 丸太に描かれて
ポッキリとは割れない
小枝のようには崩れないと言う
声ばかりが 闇に響くふう

半鐘 反響 半和音
すばしこい犬が 三回廻って吠える瞬間を
きっと 捉えよ
タンバリンを手にしても良い
カスタネットに指を挟まれたって良い
ただ 太鼓を鳴らせ
空腹に胃薬だけは 御免だと振り向いたら
影が見えた

造影剤と言うのは 影を作る為に在るのですから
たまには 上手い角度を証明する必要に駆られるのでしょう
狩られるのは焦燥感に非ず
絡めるのは甘いソースアラモード

目覚まし時計を留めると 遅刻スレスレだった
そんな悪夢を 何度 観ただろう
階段を昇る度に 飛び降りたいと欲した夜も
必ず光が 救ってくれたように
この世は 明るい

Turn to Born
色鮮やかに 生え変わる 葉のブラウン
アクトレス 鮮やかに 認め始めたラブレター
空に 届きますか

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自由詩 枯葉の先に Copyright 藤鈴呼 2017-11-22 21:35:20
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