#11
詩徒(しと)

 
ファスト・フードを
スロウに食べて
満腹中枢はもう要らない、と仮面を投げ捨てる。
郊外のファスト・フード・ショップ
真夜中、明かりが煌めいて、
ふさわしい場所さ、
今月は四千円浮いたよ、
ぼうと、冬の月が。
木枯らしが児をさらうというのでここに子供はいない。
女は店員をのぞいていない。
馬鹿話に与太話をしているのさ、
ひとりと
いいや、ひとりで。
こころのなかで練乳のチューブをひねっているのさ、
なぜ禁欲を自分に強いるのか
これから知る為にね、
はやい話が一日に九万回は何かを考えているんだ、
知らないことは考えられないから
今朝も働いて、午後は本を読んで
夜はこうして自由の方向をさぐっている。
扉は腐敗している、
自己暗示が必要だ、
そしてよく手を洗うこと。
清潔観念を植え付ければ、犯罪は減る。
しかし社会の洗脳は強力なのでご注意を。
扉の向こうで何が起きているのか、
勇気がなければ知りようがない。
冬の月を掴んでバッチにする。
それを自分の胸元につける。
店を出て木枯らしに吹かれる。
全然寒いとも思わない。
思考は先行している。
もう帰宅して、
明日の仕事について考えているんだ

 


自由詩 #11 Copyright 詩徒(しと) 2017-11-14 17:08:10縦
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