十月
はるな


干涸びた月が夜を湛えて傾いでいる
抉れた言葉を当ててみる
わたしのからだが熱いうちに叩いて
抱けばそれだけ変わると思っていた

秒針 マドラーがわりの指
蝶番のねじが飛んで
10月が
すこしだけ燃えのこった



自由詩 十月 Copyright はるな 2017-11-01 02:19:50
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