季節はずれのひまわり
秋葉竹

季節はずれのひまわりが
咲くはふるさと停車場の
隣のコンビニ自転車置き場
むかしかよってガリガリくんを
一夏なん本たべただろうか

ドングリあたまの小学生が
紙飛行機を飛ばしている
いまどきの子は不器用だねと
あなたは取り上げ折り直す
キラキラ輝く青空へ飛ぶ
子らの笑顔もキラキラまぶしい

三年ぶりのふるさとに
あなたはずいぶん迷ったね

どんな顔してお袋に
会えばいいのかわからない
オヤジが事故で死んだのは
まだ覚えてないほど小さくて
一度の会話の記憶もなく
結局オレはオヤジを知らない
その頃から働き詰めで
育ててくれたお袋が病み
会いたいような
ではないような

今日これからもどうするか
ずいぶんあなたは迷ってる
どんな顔して会おうとか
どんな声で話そうかとか
どんな事を話そうかとか
そんなの気にして、いちゃダメだからね

会えばいい

ただ、顔を見せてあげれば、いい

いいと思うよ。

季節はずれのひまわりが
サン サン サンと顔あげて
あなたの帰りを迎えているよ
あなたと遊んだあの店 ガレージ
懐かしいから 想いは湧き出る
想い出フラフラ フラッシュバック
違ってしまった暮らしに驚き
それでも街がいまも持つ
色と匂いは変わらない
すべて怒濤の過去の切り絵の
記憶が空から降りしきり
あ、ダメ

ふざけて した チュー!

だけ忘れたい………







自由詩 季節はずれのひまわり Copyright 秋葉竹 2017-10-24 05:31:50
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