海に落ちて 
st

海に落ちた 
私のこころは
 
その重さゆえ

ふかい底へと
しずんでゆく

光もとどかない
暗闇のなか

浮き上がることのない
記憶たちの墓場に
たどりつき

泣きぬれる


海の青さだけが

やさしくゆれる波だけが

心に残る 思い出

なにもかもわすれ果て

今はこの
静けさだけに
やすらぐ

永遠の眠りこそ
究極ののぞみ

すべてをとめられるなら
すべてをすてられるなら

どんなによいだろう

がんじがらめの
この世からのがれ

しばしの眠りにつこう





自由詩 海に落ちて  Copyright st 2017-10-18 13:16:18
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