ほおずきざんまい
そらの珊瑚

夕闇に溶けてゆくまでほおずきは小さな庭を灯すままごと

窓際にほおずき掲げ猫を待つおまえはどこに行ったのだろう

ぴりぴりと外を破れば顔を出すほおずきの内はト或る秘め事

昨日より幸せになるほんのちょっぴりほおずきの笛を鳴らせば

鈴なりの鬼灯(孵化を待つ)鈴なりの宇宙(唯ひとつの) 猫の鈴

ほおずきは小さな赤い星であり彼方の星と交信してる

雨は優しい子守歌ほおずきもこのかなしみを抱いて眠り


短歌 ほおずきざんまい Copyright そらの珊瑚 2017-10-12 08:58:39縦
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