きみ
水宮うみ


空に落ちて行きながら君の夢を見ている。


「あなたもちゃんと笑って生きるのよ」
君はそう言ってかなしく笑った。


さようならが嫌いな少年は無言で下を見る。


どんな本でも大切にする君が好きだった。


君の口笛が風に乗って世界中に届く。


花火に火をつけたら夏がよみがえった。


チャイムが鳴って誰かとおもえば思想で「なんだ思想かよ」っておもう。


君が万物に命を吹き込んだせいで世界がうるさい。



自由詩 きみ Copyright 水宮うみ 2017-10-03 15:58:09縦
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