みるともる
藤鈴呼


からめるにからめとられてからまる
からのまるをだきしめる
めるもだんすをおどる
るんるららとさけんでみる

もるという単位を思い起こしてみれば
何だか小難しい計算式も脳裏を蠢いて
もう読み方すら忘れた さいんこさいんたんじぇんとの続きとか
しむろっくって言葉の意味だとか
社会の教科書を 窓の隙間に埋め込んで
昔ながらの座席で飲んだ
蓋付きの 透明なお茶を 思い出す

もるもっとの話ならば もう少し簡単だ
毛むくじゃらの姿が 可愛らしいらしい
同じ毛むくじゃらでも 人と場所によっては毛嫌いするくせに
お前だから大丈夫だなどと言う
アルパカやキリンやコアラが本当は臭いと知っているくせに
絵や写真や動画や妄想の
離れた地点から歪めた角度で眺めているから
きっと どうってことは ないんだ

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自由詩 みるともる Copyright 藤鈴呼 2017-09-18 09:35:37
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