蝉の色は
藤鈴呼
透明な羽根に感動したことも忘れて
思い出す春巻
カリカリの茶色めいたクッキー
忘れかけた ツクツクホウシの音色
明け方の轟音
眠れぬ枕元に立つ人形
誰が動かすシャレコウベ
雲の流れに合わせて浮かぶ 色梨月
シャクッとした瑞々しさを垂れ流す
透明な頬の向こうに流れる液体を
唯だ 抱き留めて 側溝へと埋めた
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自由詩
蝉の色は
Copyright
藤鈴呼
2017-08-10 10:22:33