波打ち際で泣く
かんな




私は泣いた
君という海の波打ち際で

不器用さを
愛おしさから
短所に変化させたのは
慣れすぎた歳月と
甘えすぎた気もち

海辺に向かって
手を繋いだ瞬間を
覚えている

あれから
私と君は共に泳ぎはじめ
いつの間にか
私たちとなって
溺れている

君の信念を
君の考え方を
君のことばを

信じ切れずに
共に泳ぐことをやめ
足の引っ張り合いをした

私は、
今私は少しゆっくり
呼吸をはじめた

君の気もちが
安らかであるように
君の負担が
減っていきますように
君の大きな夢が
叶えられますように

君の不器用さが
愛おしさに変わるときに
私は泣いている
君という海の波打ち際で






自由詩 波打ち際で泣く Copyright かんな 2017-08-09 11:12:27
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