布踊る北のかなたのこの塊には  ~あほいすぃ「械躰神書」から~
渡辺八畳@祝儀敷

流れゆくあなたのすべてを抱きしめていたい
たとえそれが崩れゆくとしても

明星光る夜の夜
怪しげに光る塵と砂
あなたの目だけは無限の宇宙の底面をのぞくように
地球の真ん中のごった煮の体
つややかに過ぎていく時間には二人はふくまれているのだろうか

ねぇ いつからこんなになっていたのだろう
まるで麻薬のように 二人溶け合ってしまいたい
ダイオードの光の縁のカラにつつまれて
少しばかりの血のお慰み
無限のチューブ あなたのもの 狂っているのは周りの空気
あなたの意識に「人」という名の概念はあるのかしら
なかったとしても愛は押し流れ
あなたの頭脳の虫達にやすらぎをあたえていく

ねぇ いつまでもこうしていたいのよ
たとえあなたの体が 二人腐っていったって
無限のあなたの瞳に体焦がされて
ねっとりとした感情のおもてなし

流れゆくあなたのすべてを抱きしめていたい
たとえそれが崩れゆくとしても
流れゆくあなたのすべてを抱きしめていたい
たとえそれが崩れゆくとしても


自由詩 布踊る北のかなたのこの塊には  ~あほいすぃ「械躰神書」から~ Copyright 渡辺八畳@祝儀敷 2017-07-18 21:59:14
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