渡辺八畳@祝儀敷

雪は音を吸い
空間は静寂する
踏まれた雪は含んでいた音を漏らし
ぐもっ ぐもっ ぐもっ
と音をたてる

雪は彩度を吸い
空は鈍色になる
彩度を吸った雪は重くなり
空から落ち
地を白く染める

音は無く 空は濁る
山の斎場からは煙が一本
すーっとまっすぐに昇っていた


自由詩Copyright 渡辺八畳@祝儀敷 2017-07-13 20:56:04
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