るるりら

瞼を閉じると 
ピラミッドの中に閉じ込めれている自分が 見える
ときには 女王としてそこに留まって居ると勘違いしているときもあれば
奴隷として 居場所のない居場所に存在していると 思うときもある

いずれにしろ 想像と意志とが しばし休戦しているときに
ピラミッドが そびえたつ
決まって他人の価値観に翻弄され
あらがう意志の力が微弱なときに 権威の象徴が現れる

なすすべもなく
ときには地べたに ひれ伏した思いのまま
やすせなく 涙にくれ
ノートに 自分の瞳を描く
瞳の中にピラミッドを書く
ちいさくちいさく黒いペン先ほどの大きさで ひとりの人の姿を記す
それが私

ある日
いつものピラミッドが
想像と意志とを超えた

草の匂いを嗅ぎ
水を飲み
汗を流し
へとへとになって 大の字になる
両腕両足を大きく広げ
まぶたをとじて  身体に似合う大きさ四角錐を 空間に想像してみた
底辺確保
と、心が しずかに叫んだ時
全身が目となり クリスタルが はじけた



もう
なにも
こわくない



自由詩Copyright るるりら 2017-07-13 14:12:34
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