豆と丸
藤鈴呼


潰れてしまうと 痛いから
そっと撫ぜて
その固さを ゆっくりと 確かめた
指を飾る 一つの輪が
全ての作業を
じっと 見守っていた

甲斐甲斐しく
いや この場合は
まめまめしく、とでも
表現した方が 良いだろうか

あっちからも こっちからも
摩の手が伸びて
避けようとして
必死だったの
いつの間にか
裂けてしまった心を
また まあるく 彩るために

まめ と まる を
交互に 見つめる

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自由詩 豆と丸 Copyright 藤鈴呼 2017-07-03 10:38:48
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