赤き葉の
藤鈴呼


言葉巧みに近付いて来る
笑顔の角度が嘘くさいから目を閉じた

光を受けぬと苦しいのだと言う
その花びらこそが 石楠花
そろそろと蕾を開こうと ヤツは必死だ

最近の天気予報は 悉く当たるんです
画面を見やる
嘘くさいとほざく

嗚呼 本当に・・・
その後に続く 溜息すらも 通り過ぎる角度で
蛙が啼いた

必死に捕まるけれど
雨音には 逆らえぬ
この時間帯には 傘を差すことが必至なのです

あなたが 大きな 赤き木野子ではないと 言い張れば
空の隙間に浮かぶ雲が 瞳と化して
いつか還った 猫がにゃおんと蠢くの

雷は さながら 頬の傷
大きな蛇の目傘だね
人っこ一人 寄せ付けぬ 派手な文様なのに
我が身もろとも 包み込んで しまうのだ

おお怖い 恐ろしいよと 後ずさり
ずしりと肩に乗る モリアオガエルのにやけ顔が
忘れられないのです

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自由詩 赤き葉の Copyright 藤鈴呼 2017-07-01 07:41:42
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