綿花
藤鈴呼


あなたのつくる わたげのはなび 
さいた ひらいた ほころんだ 
はるのすきまで たのしげに 
ねえねえ わらって?って 
首をかしげるみたいに

借景になるつもりはないの
大きな山のように どっしりと構えられない
黄色の細い花びらを 怒りで揺らしながら
隣には ヒメオドリコソウ
引っくり返してみて?
ハートマークが たくさん 咲くから

そんなこと 知っていたでしょう?
そんなこと かまわないでしょう?
ねえ もう私に かまわないで?
幾つの 疑問符を散りばめたら
綿毛を飛ばそうか
本気で 考えている

緑の芝だから 映えるの
白い 花火も
あなたの 心模様も
同じように 美しかったのに
白髪は老人の象徴だから
ちょっと 哀しいのね なんて
言わないでいて

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自由詩 綿花 Copyright 藤鈴呼 2017-06-29 08:23:03
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