探し物
乱太郎


今朝サンドイッチを食べていたときまでは
確かに僕は僕のものでしかなかったろう
いまこの個体は他人の手で弄られ
僕の不確かさを探している
血小板よりも小さくなった未来は
ぼんやりとした瞼の向こうで
時おり点滅して僕を呼んでいるようだ
見つかったかな
あなた方の探し物
僕は芝生の上で寝転んで僕の雲を探しているよ


自由詩 探し物 Copyright 乱太郎 2017-06-27 23:58:52
notebook Home 戻る  過去 未来