不器用な絵描き
秋也

ぼやかしてぼやかして
ぶちまけて
なぞるなぞる
刷毛や筆
絵具が盛り上がり厚みをます
キャンバスは紙や布だけにあらず
魂を塗り込み
僕と他と感情と世界を塗りたくる

絵が下手で描けないから
技術は伴わず
絵が大好きで
それでもだれにも理解されないから

叫ぶことと描くことは一緒

ある春の正午
青空と伸びた雑草とトラ猫と僕だけが
ちっぽけだけど強大な何かと向き合う
今年も汗ばむほど温かくなってきた


自由詩 不器用な絵描き Copyright 秋也 2017-03-26 01:27:02
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