夜空を別ける
吉岡ペペロ

愛するひととの悲しい別れを

少年のころ聞いた鳥の啼きごえを

れきしの谷間を

浮かばれないぼくを

そっとしておいてくれるのは宇宙だけだった


星を見つめながら運ばれる

電気のついた町や雲を想う


久し振りのあいさつなんてものも

ただただ暴力的におしよせる

花にも虫がたかっているから

夜空をひとつにふたりで別けよう


星を見つめながら運ばれる

電気のついた町や雲を想う


愛するひととの悲しい別れを

少年のころ聞いた鳥の啼きごえを

れきしの谷間を

浮かばれないぼくを

そっとしておいてくれるのは宇宙だけだった








自由詩 夜空を別ける Copyright 吉岡ペペロ 2017-02-25 05:05:22
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