記憶外れの季節
朝焼彩茜色


記憶外れの季節に 人生を四季で表すのならば
今 物覚えの幼さに悪さに切なさに 晩秋とでも
とどめを刺すかのように老いて置こう
それでも時々 灼熱の向日葵でありたいとも願う

どうであれ流れに沿ってきた鮭 脳がきっとサーモンピンク色
なのかもしれない
毎晩見ている夢を目覚めた瞬間忘れる
手掛かりを覚えていてもトイレで水と共に去り
すっきりしない老化のピンクを放置したまま
記憶外れの季節に リハビリをしたいと願っている

齢の他にあれもこれもそれも同時進行する
忙しい居場所を確保した脳 居座って指図する
晩秋なんて笑っちゃう
まだまだ幼過ぎるくせに きっと春にも満たない子宮の中

気に留めることもない物事にとどめを刺したがる
空っぽの風船は何度割ったことか
パチンッて音が泣く度 色が変わる脳の色

さしより1日30時間欲しいなんて願い
忘れてやる


自由詩 記憶外れの季節 Copyright 朝焼彩茜色 2017-02-02 15:08:20
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