フリーダイヤル
藤鈴呼


黄金の名器で在るかの如くに
煌びやかだけを
見せびらかしてる

白いレースのカーテンが
似合うような
部屋の奥で

リリリン♪と
オンプマークまで
つけたがる
クセ

氷の隙間で 犇めき合う
身を寄せ合うなら
この季節に 似合う
おしくらまんじゅう

それは 決して
冷凍庫に隠した
雪見だいふくとは 
違う 柔らかさ

むにゅっとした
ムキュッとした
不思議な音と
僅かの彩

豊かな胸よりも
もっと 
包容力のある

カーテンの隙間から
木漏れ日が 差して
何かの舞う 気配がする

音は 聞こえない
音は 見えない
もし 見えたとしても
レースの模様で
阻まれて しまうから

隠されて しまうのだから

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自由詩 フリーダイヤル Copyright 藤鈴呼 2017-02-01 23:24:54
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