ユメノセカイ
服部 剛

鏡に映る人は誰?
姿の無いそくらてすは、遥かな過去から
耳に囁く
――汝自身を知れ

机に置かれた器は何?
音の無い声でぷらとんは、透けた国から
耳に囁く
――ものの背後にいであ在り

    *

 西暦二〇一七年
 この世の街の移ろいは…夢
 ゆき交う群の靴音も…夢
 今日という日が夢ならば
 どんな宝を見出そう?

    *

鏡に映る人の
背後には
いであの透けた人影が薄っすら、重なり
わたしをわたしたらしめる  






自由詩 ユメノセカイ Copyright 服部 剛 2017-01-19 21:00:00
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