水宮うみ

詩人は詩から産まれる。
詩のように花が咲き乱れ、詩のように月は輝き、詩の入り込む余地がないくらいに、人々は自由だ。
詩人は語る。海のこと。心のこと。美しさのこと。
けれど、本当のところ、詩人が語れることは、言葉を超えられない。
それでも、言葉は受け継がれていく。言葉では語り切れないことを、詩人たちは語ろうとし続ける。
言葉は言葉を超えられない、という理屈だけでは語り切れないくらい、詩は言葉を無邪気に乗り越えていく。



散文(批評随筆小説等)Copyright 水宮うみ 2016-12-18 21:15:23
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