何もないところから始めよう
藤鈴呼


冷たいコンクリート
吹き荒ぶ風

何処か心地良いのは
温もりを 信じられるから

何処か心許ないのは
温もりを 信じきれぬから

それでも
切れぬ糸を 紡ぎ続けたら
何かの文字が 出来上がる

ワタクシが 一つの筆で
目一杯に 肢体くねらせ

時に 蛙転びをして
笑われたって いいや

モノクロームの砂の上
白と黒と 

誰かが運んだ 瓶ビール
その欠片 緑色の硝子

不思議な色合いの 貝殻
全てを 繋ぎ合わせ
ネックレスを 作るの

飾る首の文様が
幾重にも 皺くちゃになるまで

ネックレスを つくるの

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自由詩 何もないところから始めよう Copyright 藤鈴呼 2016-10-26 20:56:48
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