鳥人間
服部 剛
二度と無い(今日)を刻印しよう
ないふのエッジの上で
両腕の翼を広げいつのまにやら、綱渡っていた
無重力な――小人のぼく!
ぎりぎりの日々を
あんのんと
胡坐
(
あぐら
)
かいて
呆けた
面
(
つら
)
を
演じる――役者のぼく!
刻印しよう、二度と無い(いま)を
呼吸しよう…ゆいいつむにの(今)を
ありがとう
世界にたった一人の
僕
と
君
に、
あ
の
(LOVE)を
身体
(
からだ
)
の隅々の葉脈まで
沁みわたるよう
ぼくはいくよ
きみを道づれに、退屈な日々に潜む
、小さい小さいトンネルをくぐり抜けて
―――――――――出口の向こうにひろがる
明るい地上のぱらいそ = 天
の宿る日々を、夢に見て
二度と無い
今日という日の
まっさらな、日記帳
今、
巨
(
おお
)
きく目の前に開かれている。
なんでもない日々に向けて
なんでもないぼくのまま
そろそろ
旅の仕度を始めよう
自由詩
鳥人間
Copyright
服部 剛
2016-08-09 23:37:20
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