僕等ノ星
服部 剛

僕の部屋には
あの頃のBensCafeの朗読会で
幾千人もの詩人が
笑いと涙の肉声を語った
黒い小さな舞台が
壁に、立て掛けてある。
所々に薄くペンキのはげた
その聖と醜の混濁した
皆のハートをぎゅっ…と
凝縮した舞台を、平らに置けば
今もゆらゆら~蒸気は昇り
薄っすらと現れる
あの透けた真珠

今宵――無限色に、明滅する
僕等皆に暗黙のサインを贈る、只一つの

あの夜空の星に なる






自由詩 僕等ノ星 Copyright 服部 剛 2016-08-08 02:58:39
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