人間発電所
服部 剛
どうかしちゃってる、俺
どうかしちゃってる、俺
でも、でも、ほんとはネ
ほんとーにどうかしちゃってる
どうしょうもない情けなぁい、のは…
「みぎにならえ」の、俺!
は、
跪
(
ひざまず
)
いて
蹲うずくま
(
)
って疼き持って
二の腕でしょっぱい涙を拭ってる、この
瞼にしたたる滴に、一瞬
あの遥かな太陽は光り
蹲って疼き持った、この俺の
華奢な右手には、一本のペン。
まっさらなノートに
描くよ、一本の線
それは髪の毛
それは針金
それは、それは、導火線。
ねがてぃぶでない、導火線に
しゅぽっ とライターの火を灯して
じりじり、じりり…俺の中
這いつくばってる、俺の中
くすぶり、続ける、俺の中
の、
発電所は俺
自らが発電所
大地に接吻をして、磁場を吸って―――
血肉の通った人間発電所
の
おれ!
自由詩
人間発電所
Copyright
服部 剛
2016-08-08 02:49:50縦