ドールハウスの
ゴースト(無月野青馬)

星は地上に落ちてくる
宿る体を探しているのか


「僕」は
自分が
人形なのかどうか
知らなかった


街のイルミネーションは
イミテーションとイミテーションなのか
知らなかった


「僕」は朝を向かえることばかり長けた


物語では
銀河に鉄道が走り
川の石はメルヘンを
春の日は破調を語る


けれど
「僕」は
生きているようでいて死んでいるよう
起きているようでいて眠っているよう


自分の星を自分に入れられるのは自分しかいないのに
「僕」は人形のよう


星は落ち続けている
宿るべき体が見付からず
イルミネーションとイミテーションとイミテーションのグラフィックへと
落ちて
割れているよう




自由詩 ドールハウスの Copyright ゴースト(無月野青馬) 2016-07-11 01:23:44
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