マスクしましょう
蒼木りん

牛カルビ焼が食べたいと昨夜

寝床で想い欲求

今朝

少々フラつきながら買い物に出た


はじめのスーパーで桃の缶詰

ほかに入用なものを探してカゴに入れて回るうち

空調が寒い

まだ

出歩くべきではなかったと後悔する


青ざめた顔が

死人のようだったのか

レジの向かいのおじさんが私の顔をちらちら見ていた

ごめんね

うつってしまったら不運でした


ということで

期待を込めたコンビニへ向かう



牛カルビ焼はなく

豚カルビ焼はあった

豚カルビで我慢しよう


甘くない豚カルビ

私ほど甘くない世の中

そのまえに

病で味覚が少しイカレている

誰とは云わないが

彼の人もイカレている


毒のある母は太った

色気づく娘は痩せた

親娘で買い物である

もう関係ないから気づかぬふりをする

触らぬ神である


私にも触れてはいけないよ

うつるよ

私の中で培養されて強力になった

あれが

牛カルビ焼

食べたいってさ


マスクをするのを忘れていた

世の中にはこんな人もいるので

注意してください


ピン・ポーン



未詩・独白 マスクしましょう Copyright 蒼木りん 2005-02-26 14:43:02
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