この足下に   
服部 剛

日常風景の只中に、立つ
そこを掘るべし。
――足下あしもとに隠れた、天への通路。

  *

(君の投げたボールは
 君に返ってくるだろう)

  *

昔々、葉蔭の下に坐っていた
お釈迦様の、瞳は開き
立ち上がるその前に――芽生える
ひとつの霊感。

  *

――私は想う。
この足下に今も尚…水を吸い
大地の下に張り巡らされゆく
無数なる根の先を。  






自由詩 この足下に    Copyright 服部 剛 2016-01-13 18:28:37
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