橋
レタス
上水の川のほとりの桜水食堂
銀だらの照焼の匂いがする厨房から出てきた
おかっぱ頭の彼女は紅い鼻緒の下駄を鳴らし
橋のたもとのオレンヂ色の街灯を灯す
近くの洋館に咲くタイサンボクが薫る街の角
電柱に張り付くヤモリが笑う夕暮れ時
彼女は若くして往ってしまった
遠い記憶の中に生きている
自由詩
橋
Copyright
レタス
2015-11-17 23:06:10
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