机上の対話
服部 剛

天に昇った恩師が好きだった
白のグラスワインを
向かいの空席に、置く。

あまたの想い出を巡らせ、僕は
白いゆげを昇らせる
珈琲カップを手許に、置く。

――そうして夢の対話は、始まった。

一冊の本の中にいる、主人公が
長いトンネルの暗闇を抜けて
日向ひなたの道を往く、あの物語について。  






自由詩 机上の対話 Copyright 服部 剛 2015-11-03 22:27:42
notebook Home 戻る  過去 未来