hang on to miracle-花飾り-
ゴースト(無月野青馬)

鋼鉄を蹴破るスピードとパワー
誰も持ってやしなくても
束になってかかれば
檻も破れるだろう
人が作ったものならば
人に壊せぬものはない
そのような理屈で
竜殺しを任され
怖じ気づくけれど
君の瞳の価値は
竜殺しだけではないけれど
誰も言わないからって
僕が言う自信はない
君の瞳に映る竜を
僕が代わりに殺せたら
君の瞳に映る竜の
炎を僕が吹き消せたら
でも
吹き消せないから
詩も音楽も映画も
夢物語なんだと気付く
みんな、それに気付くべきなんだ
僕には竜は殺せない
竜の炎も消せない
君の役に立てない
何の為に生きているのか
誰も教えてくれない
こればかりは
自分で見付けなければならない、らしい
鋼鉄を蹴破るスピードとパワー
誰も持ってやしなくても
束になってかかれば
檻も破れるだろう
人が作ったものならば
人に壊せぬものはない
そういう理屈
理不尽じゃないか
2人しかいなくても束って言うんだろう
僕は
やってやるぜとか
やってみるさとか
こういう時に思えない
みんなもっと仲良く出来ないものかと思ってしまう
みんなで地下に潜らないのかと思ってしまう
竜なんて殺さなくていい
竜殺しにならなくていい
偽りの遺言を書かなくていい
草がなければ草食動物は死に絶える
草食動物が死に絶えれば
肉食獣も死に絶える
竜も死に絶える
花飾りを着けて僕たちは
潜ってしまおう
地中深く潜って
人工太陽を作って




自由詩 hang on to miracle-花飾り- Copyright ゴースト(無月野青馬) 2015-09-27 17:53:25
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