さてさて、と。三連休も今日で終わりですな。
俺は一ヶ月ぶりに本業の打ち合わせのため、東京を離れてました。
ずっと旅が人生のような暮らしをしていて思うことは、
自分の居場所を守ることも必要だが
自分の居場所を離れることで見えることもある、ということだ。
あまり自分自身の価値を信じすぎていては
あっという間におじいさんになってしまうぞ。
今の自分から離れるってことは、とてもしんどいことではあるけれども
離れることで自身を学ぶことのほうが多い気がする。
基本的に俺は、自分が正しいことを一生懸命主張する人間より
自分が間違っている可能性をいつも気に留めて、
ためらいながら主張する人間を信頼する。
可知論者か不可知論者かと問われれば、俺は不可知論者だ。
ただ、不可知論者でありながら、では、何をどのように主張していけばいいのか。
そのことが俺の今後の課題だと思うのだ。
この適当でまじめな企画を読んでいるひとは、
そんな俺の性向を踏まえて、囚われることなくうまく活用してほしいと思う。
真理とは絶対的な答えを導いていることではなく、
何について、どのような判断を下しているか、
そのことを追求する過程に宿るものなのだから。
ひとつお詫びを。
其の五拾四のさちさんに、はじめましてと書いてしまいましたが、
さちさんは其の八で一度斬らせてもらっていました。
ETOILEさん、今回もご指摘かたじけない。
さちさん、もしこの文章を読んでいたら、お詫びします。
みなさんにも、このうっかりさ加減をお詫びします。
俺はいい加減な男なので、また同じような間違いをおこすことは否定できないが
そのとき気づいたひとがいれば、間違ってるよと教えてください。
誤ることと謝ることは得意なもので。
ではでは、今日もぼちぼちいけるとこまでいきまひょか。
□其の五拾六
『螺旋模様』 カンチェルスキス ★★☆☆☆
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=12655
おっと、カンチェルスキスさん3度目の登場。これが確率の神秘というやつだな。またまた斬り捨て御免。さて、今度はどんな手でくるのか。器官Babyといい、これといい、ひとつの言葉に世界を収斂させる、あるいはひとつの言葉から世界が生み出されていくセンスに長けた人だと思う。それまでは、風景描写に徹していながら、最後の一文に、「湿っぽい螺旋模様の草の匂いが鼻をついた。」と持ってくることで、大部分を占めるたんたんとした景色の綴りが逆照射されてしまう。螺旋模様という謎の言葉が、それまで読んできた世界をがらっと変えてしまうのだ。こういうところが憎い。ただし、俺はその辺りが力技になってしまうのが、この人の磨かれたら面白いところだとも思う。言葉のセンスを活かしきれていないもったいなさを感じてしまうのだ。
□其の五拾七
『饒舌な三遊間』 山田せばすちゃん ★☆☆☆☆
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=8747
うひゃあ、山田さんが出ちゃった。はじめまして。この過剰なおじさん(ちなみに俺は過剰な人もおじさんも嫌いじゃない。あ、おじさんは関係ないか。)の詩もちょっと思い込みで敬遠しがちだったので、これも何かのご縁として、ちゃんと読んでみることにするぞ。どんな詩か楽しみ。ヨムヨム。うーむ。このエピソードは、若い人にはなんのことだかさっぱりわからないと思うが、俺はぎりぎり知っているぞ。リアルタイムで見てはいないのだが、母親が長島狂なので、子どものころからよく聞かされていたのだ。でもいつも、だからどうしたっていうんだよ、ママっ、て思ってたけどね。長島の饒舌と絡めて書いているわけだが、そんなにひねりが効いているいるわけでもない(むしろその世代の人にはおなじみのこと)と思うが、この詩を肴に、長島談義にでも話が咲けば、それはそれでいいんじゃないかと思ったりする。
□其の五拾八
『ほうよう』 easy ☆☆☆☆☆
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=21799
やはり俺も日によって読むときのテンションが違ってくるのだが、今日はなんだかしっとりした感じだ。それもまたよき哉。さあ、次はどなたかな。easyさん、はじめまして。うーむ、こういう詩こそ、こっちのコメントのセンスが問われるので難しいなあ。まずすぐに思うのは、接吻でくちとくるならば、胸に呼応して、何か気の効いたことを書けばちょっとは面白くなるかなと思うのだ。でも、そもそもそういう問題じゃなくて、これを読んだ人が、「だから?」って聞きたくなってしまうだろうなっていうことを、あらかじめ察知する能力を、もう少し磨くところからはじめたほうがいいと思う。がんばればいいじゃないかっ!(ひねり味噌)
□其の五拾九
『やさしい涙』 たまご ☆☆☆☆☆
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=20505
この千人斬りを始めて知ったのは、意外と銀色夏生や326系統の言葉を書く人が、現代詩フォーラムにも多いのだなあということだ。現代詩と冠しているから、現代詩好きの小難しい人が多いのかと思ったら、そうでもなくてある意味ほっとしたりもする。でも、まだ相田みつを系統のひとには出会ってないなあ。居てもいいと思うんだけど、現代詩フォーラムのみつをさん。と、また話が横道にそれたところでこんにちは、たまごさん。うん、俺も泣いたほうがいいと思うぞ。だって、泣くっていうのは生理的現象だから仕方がないもの。でも俺は、泣くことに特化して語られすぎる現状を踏まえ、他の生理現象の復権をたてにあえて言いたい。泣けるなら泣いたほうがいいのです、改め、脱糞できるなら脱糞したほうがいいのです、と。このほうが、確実に汎想像的だぞ。でも、大は『やさしいうんこ』じゃ、洒落がねえな。ちょっとふざけすぎか、御免。(一応、遠回りな示唆と受け取ってもらえると幸い)
□其の六拾
『キーボード』 らいみ ☆☆☆☆☆
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=26392
らいみさん、はじめまして。どんな詩かな。オウ、遅れてきちゃった前から5番目の前衛主義って感じかな。俺はキーボードにすべてをまかせるんだ!っていう叫びは、嫌いじゃないけど、ちょっとなんちゃってパンクな気がして、いまいち。踏み込んでいえば、創作に際しての発話について、前価値観を否定しているという意味で、パンク、なんだけど、パンクはやはり常に最前衛で、急先鋒なところが、若者を惹きつけ、大人たちを揺さぶっているんだな。だから、遅れちゃってもいけないし、前から5番目くらいでもいけなくて、結構大変なんですよ。
□其の六拾壱
『「思い出」のために(海)』 今村知晃 ★☆☆☆☆
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=13169
お腹すいたけど、もうちょっといこう。よっ、再び今村さん。こんにちは。ふふふ。なんだかこのほほえましさが好みだわ。変てこなのは、君に語りかけている言葉が、いつの間にか自分の世界への叱咤激励になっているところ。でも好みだわ。結構マジでやっているかんじなんだけど、なんか垣間見えるぶかっこうさが、やっぱり好みだわ。やはり、なんか俺ズレてるじゃんっていう感覚が無自覚に際立っているっていうのを、個性というのだと思うし(個性っていうとみんな違いを主張したがるけどさ)、そのズレた感覚を抱えて世界と格闘するのが青年の由緒正しき姿なのだと思う。
□其の六拾弐
『朝から どうでもいい話』 佐々宝砂 ★★☆☆☆
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=27863
おっと、4度目の登場、佐々さん。ただいまの佐々率7パーセント。しかしこれ本当にランダムなのか?それともマンダムなのか?ガンタンクなのか?(ガンダムとくるだろう思っていた人、残念。メンタム!)どうでもいい話につきあうぞ。「顔」についての導入部として、いろいろと興味を喚起する内容だ。顔のない状態や顔の一部が欠落する状態を読者に思い起こさせるというものは、多くの人が非日常だと思っていることを撃つ。導入部としてどうかという判断では、そうはいっても撃ちっぱなしで、話が細部にいってしまったのが残念。続くと書いてあるから続いているのだろうけれども、せめて今後の考察(身体の所有の問題とか、人間の認識の問題とか、人間の美醜への執着とか)にどう続いていくのか、その気配をある程度示したほうが説得力大。その気で書けば、どうでもいい話、っていうわけじゃないとも思う。
□其の六拾参
『終わり無き最終形』 シャッターコーン ☆☆☆☆☆
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=19160
シャッターコーンさん、はじめまして。劇団みたいなお名前ですね。さて、俺はどうも気になってしまうのだが、人間が進化の完成形なのだとしたら、というこの詩の前提としているところがよくわからないぞ。だから、そのあとの魚との比較で進む、人間への観照がなじまない。誰も人間が進化の完成形だなんて今時思わないと思うのだけれどなあ。
□其の六拾四
『こみあげる景色』 プテラノドン ★★☆☆☆
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=30731
こう、自分の好みを一切無視して読み続ける作業をしていると、なんだか逆に自分がせりあがってくるような気もするし、自分が透明になっていくような気もするから不思議だ。この場合、詩とはニュートリノのようなものかもなあ。プラテノドンさん、はじめまして。翼竜目ですか?んんん、ちょっとおもしろいかも。気絶したなんていうのが、大仰でちょっとおもしろい。真ん中辺りの!がちょっとおもしろい。それだけだった、なんて急に言葉が指示代名詞なのがちょっとおもしろい。男がだぜ調なのがちょっとおもしろい。終わり方が唐突で、それまでに比べると妙に下世話な話になるところがちょっとおもしろい。そしてなによりも、こみあげる景色とか言っておきながら、全然こみあげてないところがちょっとおもしろい。そしてもっと何よりは、俺がちょっとおもしろがっていることは、たぶん作者にとっては意図するところじゃないんだろうなあと思いながら読んでいる俺がちょっとおもしろがっている構図がちょっとおもしろい。
□其の六拾五
『不思議の町の 宮一 五郎さん(52)』 坂田犬一 ★☆☆☆☆
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=23843
坂田さんはじめまして。TOPでよくお名前を見かけますが、読むのは初めてなので楽しみです。ヨムヨム。52ってあるからシリーズ52作目かと思ったら、違ったのね。記号化されている部分と分断化されている部分が、逆に読み手のイマジネーションをくすぐるこのパターンは、表現のひとつの王道ですな。吉田戦車とか上手いよね。最終連だな。活かすも殺すも。『そして』を引っ張ってくるセンス(はいいと思う)と、『そして』を活かすセンスはまた別だから。腕利きの百姓(って言い方ちょっとおもしろいかも)が腕利きの料理人とは限らないのだ。おしい!
□其の六拾六
『憂鬱』 清水一希 ☆☆☆☆☆
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=22672
清水さん、は、確か2度目でしたね。こんにちは。これはどちらかというと、作者の気分を猫を出汁に使ってますなあ。もっと書き手に遊び心があれば、いくらでも自由に猫と対話できると思うのです。
□其の六拾七
『キミが』 Kanata. ☆☆☆☆☆
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=7250
今日はなかなか会心作に出会わないぞ。まあ、そう急ぐことなく旅を続けよう。Kanata.さん、はじめまして。匂う、匂うぞ。匂ったあ!とりあえず、友人の友人の友人の目の前で、この詩を朗読してみよう。他者を感じるんだ!目を覚ませ!!
□其の六拾八
『ヒトは音速で駆け巡る』 新月 てるあき ☆☆☆☆☆
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=24705
新月さんはじめまして。潮の満ち引きが一番少ない時は上弦の月です。最終連、オチもそれですかっ、水戸黄門的箴言ですかっ、せめて由美かおる的エロスを!(ちょっと壊れつつあることを自覚)
□其の六拾九
『いつも通りの日常、いつもの通りのボク』 智之 ☆☆☆☆☆
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=18663
ちょっと自分との闘いになりつつある。読者の諸兄、御免。でも今日はまだまだ続けるぞ。どうもこれで辞めるにはさびしすぎる状況だ。智之さん、はじめまして。これはエセイなのか??コメントがああああ、コメントがきゅうきゅうだよおおお。失礼。生き死にをめぐる現場の感性は、最終的に人間の一番根源を問う強度から生まれてくると思うのだが、こんなにあっさり通り過ぎてしまっては、もったいなさすぎるぞ。がんばれ!!(自分)
□其の六拾九
『気配の記憶』 *くろいうさぎ* ☆☆☆☆☆
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=26049
はあはあはあ。息あがっています。*くろいうさぎ*さん、はじめまして。ヨムヨム。こりゃ、恥ずかしい。しかし、読んでて恥ずかしくなるっていうのは何なのだろう。これは冷静に考えてみると、結構難しいぞ。過去の自分を思い出して赤面するっていうわけでもないしなあ。他者のことなのに、なんだか恥ずかしくなるっていうのは不思議な感覚だ。これは今後の問いとして暖めておこう。内容については、もういままでと以下同文。読み取って参照してください。もうがんばれ!ったら(はまぐりさん)
□其の七拾
『消して』 砂木 ★★☆☆☆
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=21753
砂木さん、2度目まして。なんか艶っぽい題ですな。どんな詩かな。うむ、悪くはないと思うのだけれども、比較的イメージを固定化しやすい言葉ってあると思う。それが多用されているのが残念哉。でも、なんだか不思議な安心感のある断話の居心地は悪くない。眠るときに聴く音楽のよう。(それは起きてるときに聞くと退屈だという側面もある)
□其の七拾壱
『「詩人やめました」について。』 あをの過程 ★★★☆☆
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=12284
お、あをの過程さんだ、はじめまして。このひとの文章は比較的よく読んでいるぞ。なになに、詩人をやめにしたことを語っているのかな。詩人だったんだ、過程さんは(って今頃気がつく)。うーむ、惜しい哉。とても重要なところに触れているんだけど、やっぱりロジックが勝ってしまっているんだなあ。惜しい、惜しいよ過程さん。詩のいたこ的役割については、俺は激しく同意するところで、惜しいのはそれを、自分に引きつけすぎて語らざるを得ない状況に対して待てなかったことかな。わかるんだけどさ。今を一生懸命生きようとすればするほど、そうなってしまうのは。きっと頭がよくて、まじめなひとなんだろうな。だからさ、まえに偉大なるマンネリ詩人が「しばらく詩をかくのを忘れていた」って言ってたじゃなーい。間抜けな宣言とか自分で言っちゃわないで、しばらく忘れちゃえばいいんだよ。あまり何かに思い入れすぎると、結局「詩が去来し、そして計り知れない輝きを残していく。その輝きを、傷として刻み込み、皆に可視化するためのある種の検体として、わたしはあったのだ。」の力点は、「わたし」だったってことになってしまうぜ。もし体力と気力が続けば、「あの偉大なるマンネリ詩人の詩を読む過程」にヒントがあると思うよ。(って請け負いはしないけどさ☆)
□其の七拾弐
『雑巾』 菅井亮('A`) ☆☆☆☆☆
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=14362
菅井さん2度目まして。前回は確か無言だったので、今回は少しでも発話をしたいと思います。これは短歌とかにしたほうが、さっぱりして、マンネリ的言葉が淘汰されるかも。空間を広く持とう。がんばれ('!`)
□其の七拾弐
『ガーゼ』 umineko ★☆☆☆☆
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=10424
三度uminekoさん、握手。同じ恋の詩でも感想の書きやすさが違うぜ。状況的設定としての面白さは、お決まりの恋の言葉と違っていて楽しめます。ただ、言っていることは、そんなに新鮮なことはなく、恋という普遍的なテーマを、どうまた別の次元の普遍の目としてひらかせてくれるのか。俺はそんなどきどきを求めている。
□其の七拾参
『きゃらめる 1』 アンテ ★★★☆☆
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=4540
アンテさんこんにちは。名前はよく拝見していますが、作品を読むのは初めてです。楽しみ。連作なのかな?うん、よく練られたいい作品だなあ。とけいを媒体にして時間と戯れている。あくまで時間という概念の枠を飛び出さないのだけれども、それは連作ということを考えれば、今後に何か展開が見えてきそうな予感を含ませる。こういうひとつひとつがオムニバス形式で、きちんと加速しているというのは、作者の力がある証拠だろう。きゃらめるという題が何を指すのか見えてこないが、それも興味をそそるところ。ゆったりとだが動き始めているその歩みに★3つ。佳作。
□其の七拾四
『新』 霜天 ★★★☆☆
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=27633
お、このひとの名前もよく見かけるけれども、読むのは初めてだぞ。ちょっと詩の力によってパワーを回復気味。はじめまして、霜天さん、うつくしい名ですね。さてさて、一読して、言葉の親和性を持つ人だとわかる。きちんと自分が使うべき言葉を知っているというか、言葉の親和性とは、自分と世界の親和性のことだろう。テーマはありふれていて、言葉のこういう風なドラマチックさは、現代詩にもよくあることだと思うのだが、やはり、どこか凛としている気配は、きちんとこの言葉を作者が生きている証拠だろう。きちんと生きているその安心感が心地よい。
□其の七拾五
『有る日のかくれんぼ』 湾鶴シュフ ★☆☆☆☆
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=10186
今日は腹筋を何回できるかで数えるみたいな読み方に最後のほうはなってきたなあ。百を目の前にして、読者も俺ばかりじゃ飽きるだろうし、俺も千という数字をなめていた。そこでだ、「三匹が斬る」をほんとうに実現してみたら面白いんじゃないかと思い始めて、ちょっとアポをとりたい人が居るので、今日はこの辺でしまいにしようか。問題は誰が高橋秀樹で、誰が役所行司で、誰が小朝かだなあ。取り合いになるといけないので、これはじゃんけんだな。出演依頼を受けてくれるとうれしいんだけど・・・。というわけで、今日最後の召還魔法だ。詩界の住人出でよ!湾鶴シュフさん、はじめまして。独創的な名前、いつも気になっていましたが、読むのは初めてです。いやいや、牧歌的な作風、名前からはちょっと意外で新鮮です。こういう種の詩は結構好き。でも好きだから物足りないっていうのが本音かな。もっといろんなものたちとの交感がはじまって、その小さな視点からストーリーが始まって、現実に戻るっていう、宮崎駿十八番の展開とか、なにかそういう重厚感がかわいさの中に欲しかったかな。かわいい詩で終わってしまったのが残念。でも、写実的な筆力は確かだと思う。
「お客さん終点ですよ」
「いやいや、笑点です、いやむしろ、所さんの目が点です」
「来来キョンシーズのテンテンだすか?」