プレパレイション・マスク
ゴースト(無月野青馬)

夜の空気が
皮膚を貫き
意識・無意識の壁を透過する時
生きていることを感じるんだ
(みんなもそうだろう?)
夢幻を感じることで
生きていける
(みんなもそうだろう?)
怪人二十面相が生き生きとしていたような夜の空気
夜の空気の中に
記憶は永久保管されていて
孤独ではないんだよ
君は何事にも狼狽えず
狼狽えないで
常に持論を用意する
君の論が好きな僕は
君の持論なら信じたい
君の持論をいつも読みたい
君の持論を僕は信じられる
君の持論は早く読みたい
何度も繰り返し読みたい
分かっているんだ
みんなは君ほど
熱心に持論を用意しない
それに、君は持論を公開する
論は熱だ
君は熱を解放して
解放した熱で飛ぶんだ
(みんなはそれをしない)
夜空に浮かぶには
結局、どれだけの詩が必要なんだい?
仕組みを知っているから
君は本当は二十面相の子孫じゃないかと
僕には思えるんだ




自由詩 プレパレイション・マスク Copyright ゴースト(無月野青馬) 2015-08-30 01:10:39
notebook Home 戻る  過去 未来