苦し紛れのオブラート
komasen333


その視線があったことで、どれほど心高鳴ったことだろう
その優しさがあったことで、どれほど心高鳴ったことだろう
その声があったことで、どれほど心高鳴ったことだろう
その温もりがあったことで、どれほど心高鳴ったことだろう
その微笑があったことで、どれほど心高鳴ったことだろう



まさかいえないけれど・・・ 決して
まさかいえないけれど・・・ 面と向かっては        
最初から最後まで言おうものなら
ニヤケながら欠伸ばかりされそうだから



その視線があったことで、どれほど勇気づけられたことだろう
その優しさがあったことで、どれほど勇気づけられたことだろう
その声があったことで、どれほど勇気づけられたことだろう
その温もりがあったことで、どれほど勇気づけられたことだろう
その微笑があったことで、どれほど勇気づけられたことだろう



まさかいえないけれど・・・ 決して
まさかいえないけれど・・・ 面と向かっては 
まさかいえないけれど・・・ 歳を重ねるほどに
まさかいえないけれど・・・ 少しずつ            
最初から最後まで言おうものなら
恥ずかしすぎて身をくねらせてしまいそうだけど



君という視線がいてくれたことで、どれほど救われたことだろう
君という優しさがいてくれたことで、どれほど救われたことだろう
君という声がいてくれたことで、どれほど救われたことだろう
君という温もりがいてくれたことで、どれほど救われたことだろう
君という微笑がいてくれたことで、どれほど救われたことだろう
君という旋律がいてくれたことで、どれほど救われたことだろう
君という色彩がいてくれたことで、どれほど救われたことだろう
君という地図がいてくれたことで、どれほど救われたことだろう
君という鏡がいてくれたことで、どれほど救われたことだろう



まさかいえないけれど・・・ 決して
まさかいえないけれど・・・ 面と向かっては 
まさかいえないけれど・・・ 歳を重ねるほどに
まさかいえないけれど・・・ 少しずつ
まさかいえないけれど・・・ 残りを意識し出すほどに
まさかいえないけれど・・・ さり気なく



こうしてこんな形で  
こうしてこんな感じで

こうしてずっとこんな形で
こうしてずっとこんな感じで      

苦し紛れのオブラートにくるんで
形容詞が見当たらなくなる日まで


自由詩 苦し紛れのオブラート Copyright komasen333 2015-08-20 15:22:58
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