ときわはぜ
藤鈴呼



平常心を保つことの難しさを
一番 知っている あなただから
赤いリボンを 一つ あげる
あなたが ときわはぜ 一等賞

時が流れて 風も流れて
太陽の光と 雲が乱れると
同じ 色合いの 花びらが
全く 異なった 存在に 見えるよ

見える それだけで
本来の 良さも 悪さも
ちっとも 変わって いないのに

好かれたり
嫌われたり

透けてしまいそうに なったり
スッキリしない 気持ちだったり

空けた腹具合で
ぐう と 鳴る 瞬間だから

ぐうの音も 出ないくらいに
打ちのめされて しまえ

涙 ひとつ 落ちなくっても
がっくりと 肩を 落とさなくっても

もう いいや
あなたの 後姿が
そう 言っているようで
ちょっと 哀しかったんだよ

★,。・::・°☆。・:*:・°★,。・:*:・°☆。・:*:・°


自由詩 ときわはぜ Copyright 藤鈴呼 2015-08-05 17:19:02
notebook Home 戻る