星と花火は森の中
GGP

僕は彼女を困らせているんじゃないだろうかと、
しかられたあとの子供のようにどぎまぎし、
ココロを収縮させ、ひとつひとつの言葉に、
身を切るような寒気が走るのだ。

森についてもっと詳しく話すべきだったのかも知れないが、
あの森はあなたを食べる事もしないし、
ましてや僕が強烈な光に撃たれて覚醒して
あなたを総本山とやらに連れて行くこともしない。

でも、森についてしっかりとした口ぶりで説明すると、
彼女はほっと胸をなでおろした様子で、お腹が空いちゃったね!
といって笑った。


いつまでこういった彼女と一緒にいれるのかなんて、
僕にはわからないけど、今のところ彼女は僕のことを
エイリアンであることを面白がっている様子だから、

僕はエイリアンらしく振舞っていればよいのだけれど。

でも、いつか彼女は、僕のことにも飽きて、
違う地球人といなくなってしまうだろう。

彼女はエイリアン的な言葉や、振る舞いや趣味を
面白がってくれるやさしい地球人。

彼女もエイリアンだったら、いいのにと僕は時々思う。


彼女が僕と同じエイリアンだったら、僕らの星に帰って、
やさしくて柔らかい時間をほおばりながら、
鼻歌交じりに花火をするつもり!


自由詩 星と花火は森の中 Copyright GGP 2005-02-11 21:05:35縦
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