この世の・・・教師。
松岡宮

この世の・・・教師。
綺麗な靴で乱入しては般若のお面で、領域、侵す、松岡さん、あなたの名前も含めてモザイク壁画をみんなで作りました、だからあなたも学校に出てきなさいと、ボウボウ、激しさの薪を背中に背負って、領域、侵す、この世の・・・教師。

教師は悪に共感する、僕もずいぶん悪かったものさ、校長室に仲間と殴り込みに行ったものさ、君と僕は、同じさ、と、昭和20年代生まれの教師は自分を悪い人にしたがる、僕も外れものだった、僕もお金がなかった、僕も大学に行けなくて休みがちだった、僕こそ孤独、僕こそアウトサイダー、そんなふうに教頭は、言った、うん、教頭は、言った。

この世の・・・教師。
に、ネットで出会う、ああ素晴らしき仲間たち、この掲示板に投稿しているみんなが、全員が好きなんだと、全員で船に乗って旅に出たいねと、言うのだった、で、松岡さん女性だったんですか、いつか2人きりで会いませんかと、行動力がすごい、こっそり言うのだ、この世の・・・教師。

教師の背すじはきりりと伸びている、白髪はきりりと染めている、いい?女は愛されてなんぼよ、と、皺に口紅すり込んで、般若のお面でやってきては、領域、侵す、ミヤちゃんや、あなたの名前も含めた記念冊子を作りました、豪華なのよ、高かったのよ、だからあなたも学校に出てきなさいと、まっすぐな背中に入れていた2メートル定規を何本も何本も取り出して、両手に持っては、松岡、脅す、あああ、先生だめ・・・小さな家の天井やぶる、先生、国語の先生、子だくさん、あっという間に若さを失い、ただ子供と過ごす喜びだけで生きている、子供愛、少年愛、領域、侵す、この世の・・・教師。

先生に怒られたら そのことでお母さんに怒られる。

ダメ!イカらせるの
ダメ!イカらせるの

(よく気のつくひとは怒りっぽい)

この世の・・・教師、が、
火事だ!
燃えさかる。
ああ教えたいよう!燃えさかる。
ああ教えたいよう!燃えさかる。
火事だ!道を踏み外している誰かに正しい道を教えたいよう。
火事だ!おしゃれを知らない女性の誰かに正しい道を教えたいよう。
火事だ!子どもを持てぬ女性の誰かに子供の良さを教えたいよう。
火事だ!忙しくてもお料理に掃除洗濯子育ては自分でやらなくちゃいけませんよ・・・
それは、家事だ!

この世の・・・教師!
逃げなくちゃ!
逃げなくちゃ!

なぜ、なぜ、あなたは松岡を、つかまえたがるのか・・・教えたいあなたのアンテナにわたしは引っかかる、教師のエサ、教えたいあなたの指先、チョークで傷めた皮膚、に、ひっかかったら、教わる、教わされる、襲わされる、襲われる、ああ、教えると襲うは、なんとよく似ていることか。

・・・せんせい、モザイク壁画と冊子、自分ひとりで、試行錯誤しながら、作ってみました・・・

松岡さん、あなたはバカか!

ひとりで作っても意味がない・・・みんなで作ることに意味があるし みんなで作ったほうが 良いものになるでしょう、ほら・・・と差し出した、大きくて立派なそれは、大きくて立派なそれは、大きくて立派だった、ああ、みんなのために倒れてもいい、壁画と冊子の最終仕上げのために徹夜したらしい先生の皺が、また、増えていた、そして先生、ズズンと倒れて、しまった、ごめんね、ごめんね、わたしのせいかな。
この世の・・・教師!


自由詩 この世の・・・教師。 Copyright 松岡宮 2015-05-23 21:19:00
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