海の合唱
服部 剛
私は、白波。
晴天の大海で、一人
遠くから呼ぶ
あの太陽
の熱い眼差しを身に受けて、踊り上がる
私は、白波。
瞬時に見渡す、海面、あちらこちら
それぞれの、個性の、白波等
それぞれに、水の花、咲かせ
身を
捩
(
よじ
)
り、踊り上がり
全ての一人ひとりは
この大海に含まれた、輝く水の滴。
海と、波等と、私の間に
透けた糸で
結ばれている…いのちの歓び
自らの白い体に
疼
(
うず
)
き
飛沫
(
しぶき
)
となって、砕けては
無限の海の只中へ
私は、潜る。
自由詩
海の合唱
Copyright
服部 剛
2015-04-20 23:20:28縦