藤鈴呼



耳を塞いだ台詞の奥で
お前の言葉が 突き刺さる

誰に 何を 言われても
引き下がらぬ 姿は
格好 良いよ

俺も そんな風に 生きたいと
誓った 筈なのに

寝転んだ 芝の チクチクが
刻んだ 時の チクタクが
離れない

逆さまの 空を 眺めて
語り合ったろう?

平衡感覚を 失いながらも
ブランコ 漕いだろう?

それが 恋だろう?
濃い時間 だったろう?

振り解いた 腕の熱さが
忘れられない

俺 いつか
ロックミュージシャンに なるよ

叶いもしなかった
唯一の 約束

海を見ながら 弾いた
幾つもの音と 言葉たち

誰の どんな 言葉にも
呼応せず

焦がれも せず

俺は お前のように
生きて いられているかな


自由詩Copyright 藤鈴呼 2014-09-30 19:15:09
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