幻宮城
織部桐二郎

訪なへるものとてなくも幽闇に微光充ちたり蒼き花苑                                                        あひ見んとかね言交はすあて人の姿うたひぬ幻の果て                                                        新月のみやこをまとふ夜会服假面妖しきとつ國のひと                                                        いくたびか君がかたへに華やげる夢にさまよふ街の果てたり                                                     鐘とよむ西洋館に至急報玄き衣の影とけ去りぬ                                                           月濡れて告げざるままのしぬび言影やおぼろにけれんの魔香 


短歌 幻宮城 Copyright 織部桐二郎 2014-07-21 14:17:10
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