ついこないだまで
アンドリュウ

ふと立ち止まり
ため息を吐く
荷物は重いし 体は痛むし
おまけに天気まで時雨れてる

この不愉快な状況はなんだ
何のバチが当たっているのか
つらつら考えてみた
あれか… それともあれか…

西洋人は人は皆
生まれながらに罪を背負うというけれど
失敬な奴だ
生まれた子供に何の罪がある
罪があるとしたら
どこかで道を間違えたからだ

それにしても
日常のルーティンの多さには
辟易とする
たまには牛のように
陽の光を浴びながら
静かに草を喰んでいたい
海鼠のように
ユラユラと水中に蹲っていたい

生きてるということ自体が
幾千のICチップを
同時に作動させるようなもの
そんな複雑な事を
皆毎日軽々とこなしてる

ほほう!
あんたはひどく楽しそうじゃないか
あんたの為に死んだ牛や鶏や魚の事など
気付かぬふりをして
微笑みながら軽やかに踊っている

そうか
そうだね
深く考えることはないよ
所詮ついこないだまで
サルやってた
私たちだもの
うまくいかなきゃ
また木に登ればいいさ



自由詩  ついこないだまで Copyright アンドリュウ 2014-06-22 19:38:57
notebook Home 戻る  過去 未来